◆ 読書MEMO 「謎の探検家 菅野力夫」

春風

2010年11月26日 23:00

<<読書メモ>>

◆ 「謎の探検家 菅野力夫」 ◆  
              若林 純 (著)   青弓社 (2010/05)




明治時代から大正、昭和初期に掛けて、       (スガノ リキオ)
   8回もの 世界旅行に 出掛けた 「世界探検家 菅野力夫」




現代のように、  情報も無く、交通機関も 発達していない時代に、、、
    船から、徒歩や 自転車での旅。。。

        密林で、サルを 焼いて食べたり、、、
            すごい サバイバル快男児です!!




生前は、講演會や 新聞取材を受けたり、と、大活躍していたのに、
    紀行文や日記などの 「出版物」 が 無いばかりに、
  
       没後、<日本の探検家>としては、すっかり 埋もれていたのを、、、




著者が、一枚の「絵葉書」 (= 表紙のインカ帝国廃墟で ドクロを持つ寫眞)
    きっかけにして、、、、縁戚や 墓地を訪ね歩き、

       その 謎に満ちた人生を 明らかにしていきます。




PENNILESS TRAVELER (無銭旅行者)の たすきがけをした寫眞や、
   世界各地での スゴイ寫眞が ともかく 豊富☆で、目を奪われます!!
      彼自身、いろんなコスプレを 楽しんでいるようです。




當時、、、 南米や インドや ロシアなど、彼が 行く先々で、
   力になってくれる 地元日本人(移民)が 意外と 沢山いたことにも
       驚かされました。。。

まだ、WEBも テレビも無い時代、、、旅の「講演會」や 「絵葉書販売」で、
   次の旅費を貯めては、また、命がけの旅に 出掛けるバイタリティ。。。




実は、昭和38年まで ご存命だった!という事実にも 驚きでした。

   私の生まれる前とはいえ、「もはや戦後ではない」と言われた時代に、、、
      東京:高円寺の家を引き払い、故郷の郡山に 隠棲していた由。

・・・苛烈な 時代を 生き抜いた人だけに、、、
     戦後日本の在り様に、忸怩たるものが あったのやもしれませぬ★


死後、発掘され 注目された 日本画家 : 田中一村 と同じく、、、
  日本各地に、まだまだ 埋もれた素晴らしい人々がいることでしょうネ。


      ・・・コチラの本、鹿児島市立図書館で借りられマス。


<< 内 容 >>

明治末期から 昭和初期まで、世界中を探検してまわった痛快な男がいた。
   その名は、菅野力夫。

日本が ようやく 國際化しつつあった時代に、シベリア、中国、東南アジア、
   インド、南アフリカ、ハワイ、南米までをも 股にかけて歩いた男の
       謎に満ちた 生涯に迫る。


<< 著 者 >>

若林 純

1957年、東京都生まれ。 日本大学 芸術学部 写真学科 卒業。
   在学中に、ヒマラヤ・ダウラギリ縦走隊に参加、
      ダウラギリ2峰 (7,761メートル) 登頂。
1980年代に、チベット・チョモランマ、アラスカ・マッキンレー、
   ネパール・エベレストに遠征。  
以來、國外の自然、建築、社寺彫刻を中心に、撮影・企画・執筆。

関連記事