2010年11月12日

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆

大好きな テレビ番組「2355」や「0655」や「ピタゴラスイッチ」の
    佐藤雅彦サンが 監修なさった展覧會・・・

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆


       「これも自分と認めざるをえない展」

          六本木ミッドタウンへ、観に (体感しに)行ってきました!

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆


入り口には、「注文の多い展覧會です」 との表記。

   というのも、、、まず最初に、任意で、以下の作業をするのです。


        ① 名前を登録する

        ② 自動身長体重計に乗る

        ③ 空中に、星の形☆を書く

        ④ 両目で、穴を覗く



「個人情報なのに!?」と、ビビっていては、展覧會は樂しめないので

     とりあえず、深く考えずに、登録!

       実際、ここで もし、登録しとかなかったら、、、感動半減★なのです。 


・・・ この展覧会のテーマは、ズバリ、 「属性」なのだそうです。。。

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆


   この段階では、まだ、ポカーーーン (◎-◎;)。。。


そして、 「指紋の海」   

人差し指を、センサーに当てると、私の指紋が 登録され、
   指先から、3畳程の巨大モニター上で、チョコチョコと 泳ぎ始めます。
       (・・・なんだか、精子みたいな感じで。)
      
   途中まで目で追っていても、来場者の指紋だらけで
       どれがどれだか、結局、分からなくなってしまいます。

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆




そして、 「属性のゲート」 という作品。

2つに分かれた<セキュリティゲート>が、3つ。

  その上に、「男性(MALE)/女性(FEMALE)」
     「29歳以下(UNDER 29)/30歳以上(OVER 30)」
       「笑顔(SMILING)/無表情(BLANK)」というゲート表示。

最新の顔認識技術で、社会から 自分が どう見られているのか
   このゲートで、判定されるそうな。


天邪鬼なワタシは、まず、「男性」のゲート前に立ちましたが、
   ゲートは開かず、右手の「女性」のゲートが開きました!
      髪の毛はアップにまとめてたのに、、、どこで?? サスガ!

次は、しれっと、「UNDER 29」に立ってみたら、、、
   なんと、ゲートが開きました! ちょっと嬉しかったりして。
      
・・・でも、どうやって、認識&判別しているのかな?
     大人げない格好?姿勢や体型じゃないよね?
        30歳の【際】って、なんだろう?? ちょっと不安(^_^メ)★

最後のゲートでは、目イッパイ 作り笑い (o^o^o) してみたら、
   「笑顔」のゲートの方が、開きました。


次は、 「属性の積算」 という作品。

身長計の前に立つと、壁に映る自分の影の 上に 名前が表示されます。
   「あなたは、◯◯ または ◇◇ または △△」 というふうに。

      この時点では、まだ、可能性のある名前が10個くらい頭上にあり
          まだ、「自分」ではないような気分。

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆


その名前たちを背負って、次に、体重計を通ると、、、
   「あなたは、春風さん」 と、名前が絞られます。
      当たり前といえば当たり前だけど、、、同定されて、ドキッとします。
      

「Outline to go」という作品では、スクリーンの前に立つと、
   自分のシルエット線が表示されて、自分の輪郭の長さが分かります。
      この時、私のアウトラインは、4.72mでした。

   ・・・そこに、たいして意味はないけど、確かに、これも、今の 私の 属性。


作品 「2048」 では、箱をのぞき込むと、瞬時に、
   自分の虹彩データと 名前が、前方のガラスに投影されます。

瞳の虹彩で、こんなに簡単に 一発で、名前が出てくるなんて、、、
   当たり前なのかもしれないけど、やはり、驚きました。

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆


そして、黒板消しで、0と1からなる瞳を 少しずつ消していくのですが、
   かなり消しても、「あなたは、まだ、春風さんです」と言われます。

半分くらい消したところで、
   「もう、あなたではありません。」と言われます。
       そうか、もう、私の瞳とは同定されないのか、、、と、シュン↓↓↓

どれも並びますが、自分の番を待ちながら、
  他の人の挙動や様子を見るのも興味深く、、、
    虹彩は、消し方に寄って、1~2割位でも 同定されなくなる様子。
      

同じように、「心音」「鉛筆を持つ手」も、
    空中に、 「☆を描く仕草」さえも、 【私の属性】と 認識させられます。


何氣なく 「覗き穴」 を 覗いても、何氣なく 「休憩所」 で休んでも、、、
   後から、それが、 【 實は、「作品」だったこと】に 驚愕いたしました。
      その他にも、示唆にとんだ 刺戟的な作品が いくつもあり、、、
       
       深い!! っていうか、スゴイ発想!!


終盤、1時間待ちの作品では、、、

    まず、「自分の名前」と 「好きな食べ物」を 入力して、、、

そうして、、、会場の片隅の 机上で、テープレコーダーが回り始め、
    過去の自分から、 【意外な告白】を 聴くことになります!

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆


        ウワーーーーーー \(◎o◎)/


最後は、「佐藤雅彦さんに手紙を書こう」 というコーナー。

   コードに繋がったボールペンで、佐藤さんに お手紙(感想)を書いて、
      近くのポストに 投函しておいたら、、、

◆ 佐藤雅彦 「これも自分と認めざるをえない展」~☆


すぐ先の 出口で、自分宛に、佐藤さんから お手紙(返信)が届いています!

    その内容に、、、ビックリ(@_@;)!いたしました。

        そう!・・・これも、作品のひとつ なのでした★

            してやられました~ (・o・)   


入り口に戻って、 「指紋の池」で、再度、指をあてがうと、、、

   なんと、泳ぎ回っているたくさんの 指紋たちの中から、
       【ワタシの指紋】が、一匹(?)、コチラへ フラフラと泳いできて、
          無事に、指元に帰ってきてくれます。
                  ( → これで、データ削除)

              おかえり~ (≧▽≦) ♪


・・・急激に、【自分の指紋】が 愛おしく感じる 不思議な感じでした!


   本展の特徴1 注文の多い展覧會である

   本展の特徴2 見終わった後に、たくさんの疑問が醸成されている

   本展の特徴3 人間の未来の 可能性と 危険性の両面を示している



この展覧會での、気づきや 感慨など、まだ、モヤモヤしていて
   きちんと、表現 出來てませんケド、(種明かしも、敢えて、控えました。)
       ひとつの 展覧會場に 5時間以上!も 滞在したのは
           さすがに、初めての体験でした。。。


◆ “これも自分と認めざるをえない”展 ◆

21_21 DESIGN SIGHT 
東京都港区赤坂9-7-6 
03-3475-2121



【 追記 】

コチラ で記事発見! 
   個人的備忘録として、一部転載しておきます。


佐藤雅彦氏と言えば、PSソフト「I.Q.インテリジェントキューブ」や
  TV番組「ピタゴラスイッチ」などで、ご存知の方も多いだろう。

現在は、東京藝術大学の教授として研究活動をしつつ、さまざまな
  表現活動をしている研究者でありクリエイターである。

佐藤氏は、お勉強の中で出てくると、すぐに頭がこんがらがってしまいそうな
  数理的原理や物理法則を用いて、その美しさ、面白さを、
    「誰にでも」「分かりやすく」表現してくれる、希有な存在だ。

その佐藤雅彦氏が、21_21 DESIGN SIGHTで展覧会を開くとなれば、
  注目する人も少なくない。

2007年の森美術館・六本木クロッシングで「計算の庭」が発表され、
  2008年にICCで開催された「君の身体を変換してみよ」展から2年。
     久々の大規模展覧会である。

今回のテーマは「属性」だという。
   なぜ、いま佐藤氏は「属性」に着目しているのか。
      まずは展覧会の経緯から。

「昨年、三宅一生さんから、直接オファーを受けた時に
  お話しした際の言葉が印象的でした。

「世の中に非常に頭のいい人は多いんだけど、頭のいい人が
  すべてわかってしまったものを見せられても、全然面白くない。

そうじゃなくて来場者がおおいなる疑問を持って帰ってもらえるような
  展覧会にしたい」と。

本当に面白いものっていうのは、言語化される前。

それを探すために表現をしていて、
  自分の中でも「何かわからないけれど面白いかも」という
    アイデアをいくつか出してみました。

そこで最初に出てきたのが桐山孝司先生と一緒にやっている
   「指紋の池」のアイデアです」

手前のセンサー部分に 自分の指を当ててしばらくすると、
   池(モニタ)の中に自分の分身である「指紋」が
      浮かび上がってくる。

お、出てきたと思ってその分身を見ていると、
   ぷるぷるっと動いてそのまま、群衆の中へ
     指紋は消えてしまった。

もう自分がどれやら区別はつかない。。。


そして、センサー部分に、再び指を当てると
  指紋群の中から1個の指紋が泳いで自分の手元に戻ってくるのだ。

普段は自分の指紋なんて、iPhoneのガラスを汚してしまったり、
  窓ガラスを汚してしまう、そして事件の時に証拠として使われるような
    悪いヤツという印象があったが、こうして示されると指紋も悪くない。

「初めて自分の指紋に対して、愛おしいっていう表象を持ったんです。
   なぜ指紋じゃないとダメなのか、その時、
      テーマである「属性」が浮かびました。

属性は、自分のものなのに、あんまり自分のような気がしません。
  例えば、スタンプ感覚で、指紋を紙にペタペタつける、
     最初は自分の指紋と分かりますが、友だちのものと重なってくると
        もう分からなくなってしまっている。

「指紋の池」では、自分の指紋が戻ってきた時に、
   初めて自分のものだという表象が生まれる。
      「属性」は面白いと感じたんです」(佐藤雅彦氏)

この展覧会のテーマは、「属性に無頓着な自分、それに執着する社会」である。
   展覧会場にも示されているが、属性という言葉の意味を
      ここでおさらいしておくとよいだろう。

  1. その本体が備えている固有の性質・特徴。
  2. それを否定すれば事物の存在そのものも否定されてしまうような性質。
                          「大辞林」より

この、2つの意味での「属性」を考えながら展覧会を体験してみようではないか。


                         ・・・中略・・・


「属性に 無頓着な自分、それに 執着する 社会」


最後まで結局「属性」って何なのかは分からない、というよりも
   展覧会を見る前よりも頭の中はぐっちゃぐちゃにかき混ぜられてしまっている。

これでいいのだ。会場には、全部で22の作品が展示されているが、
  説明を読んでしまうと面白さが半減してしまう作品もある。

楽しみ方としては、最初は何も読まずひとまず全部体験してみて、
  一つひとつ振り返ってもう一度見るのがよいだろう。

いずれにしても、体験型展示が多いので、人が少ない曜日や
  時間帯を狙っていくことをおすすめする。

映画「ブレードランナー」の舞台は2019年、
   もうあと10年を切っているのである。

近未来を描くSF映画は必ずしもハッピーエンドばかりではない。

監視社会や管理社会、個人の属性と社会、虚構と実体、
  プライバシーとセキュリティ、溢れる情報と孤独… 

この展覧会では、最先端のテクノロジーによって
  明らかにされるさまざまな事象をただ体験するだけではなく、

そういった「属性」と「自分」との関係、さらに「社会」と「自分」との関係を
  考え直して、もやもやとした気持ちを胸に会場を去る。

その、もやもや度を計る機械がどこかにあったら面白いのに。



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